腰痛を根本から改善するには、「インナーマッスル」を鍛えることが欠かせません。
インナーマッスルは体の奥にある“姿勢を支える筋肉”であり、骨盤や背骨の安定を担っています。
この記事では、腰を守る3つの主要筋(腹横筋・多裂筋・骨盤底筋)にフォーカスし、初心者でもできる実践トレーニングを紹介します。
🧠 インナーマッスルとは?表面筋との違い
筋肉には大きく分けて、体を動かす「アウターマッスル」と、姿勢を支える「インナーマッスル」があります。
腰痛に関わるのは主にこのインナーマッスル(深層筋)です。
| 筋肉の種類 | 役割 | 代表的な筋肉 |
|---|---|---|
| アウターマッスル | 体を動かす、力を発揮する | 腹直筋・大腿四頭筋・広背筋など |
| インナーマッスル | 姿勢を保ち、骨格を安定させる | 腹横筋・多裂筋・骨盤底筋など |
腰痛の多くは、このインナーマッスルがうまく働かず、腰椎や骨盤に負担が集中することで発生します。
🏋️♀️ 腰を支える3つのインナーマッスル
① 腹横筋(ふくおうきん)
お腹の奥でコルセットのように腰を締めてくれる筋肉。腹圧を高めて背骨を守る、まさに“天然コルセット”。
◎ 鍛え方:ドローイン
仰向けになって膝を立て、鼻から息を吸いながらお腹をふくらませ、ゆっくり吐きながらお腹をへこませます。
10秒キープを5セット。呼吸と連動してインナーマッスルを意識します。
② 多裂筋(たれつきん)
背骨の1本1本を安定させる小さな筋肉群。
猫背や反り腰の改善に重要で、姿勢維持の要でもあります。
◎ 鍛え方:バードドッグ
四つん這いから右手と左足をまっすぐ伸ばし、背中と骨盤を平行にキープ。
10秒×左右3セット。背骨を安定させながら体幹全体を使うのがポイント。
③ 骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)
骨盤の底に位置し、内臓を支え、姿勢を内側から安定させる筋肉。
女性の産後ケアや男性の腰痛対策にも欠かせません。
◎ 鍛え方:ペルビックフロアエクササイズ
椅子に座り、肛門を締めるように下腹部を軽く引き上げます。
5秒キープ→5秒ゆるめるを10回。呼吸を止めずに行うのがコツ。
💡 インナーマッスルを“正しく”使うコツ
- 呼吸を止めない(息を吐くことで腹圧が安定)
- 強く力を入れすぎない(緊張しすぎると逆効果)
- 毎日少しずつ行う(3〜5分でもOK)
- フォームを丁寧に(鏡で姿勢を確認)
インナーマッスルは小さな筋肉なので、「ゆっくり・丁寧に・継続的に」が鉄則です。
🔥 応用トレーニング|安定性をさらに高める
① プランク(体幹の統合トレーニング)
肘とつま先で体を支え、体を一直線にキープ。
腰が反らないよう注意して、20〜30秒×3セット。
② デッドバグ(体幹の連動強化)
仰向けで両手両脚を上げ、右手と左足を交互に伸ばす。
腰を床に押し付けたまま行うのがポイント。腹圧維持の練習にも最適。
③ ヒップリフト+ドローイン
ヒップリフト中にお腹をへこませ、腹横筋とお尻を同時に活性化。
骨盤と腰の安定性を一気に高める複合種目です。
🧘♀️ 日常生活で“インナーを使う意識”を持つ
トレーニング時間だけでなく、日常でも意識できると効果が倍増します。
- 椅子に座る時は「骨盤を立ててお腹を軽く引き込む」
- 歩く時は「お腹を締めながら背筋を伸ばす」
- 荷物を持ち上げる時は「息を吐きながら」
これだけで、インナーマッスルが常に“オン”の状態になり、腰への負担を軽減できます。
🌟 インナーマッスル強化のメリットまとめ
- 腰痛の再発予防
- 姿勢の改善(猫背・反り腰の矯正)
- 代謝アップ・お腹引き締め効果
- 運動時の安定性向上
- 深い呼吸ができるようになりリラックス効果も◎
🧭 次回予告|ストレッチで腰をやわらかく保つ
第4章では、インナーマッスルで安定させた腰を、ストレッチで“柔軟”に保つ方法を紹介します。
筋肉のバランスを取り戻し、腰痛を再発させない身体づくりを目指しましょう。
🦴 腰痛リカバリー・ロードマップ
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インナーマッスルを鍛えて“動ける腰”を手に入れよう。
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